この事例の依頼主
50代 男性
相談前の状況
一時期仕事がうまくいかず,収入が途絶えたため自宅の住宅ローンが支払えなくなってしまい,住宅ローンが保証会社に代位弁済されてしまいました。その後,転職したため,収入は回復したのですが,銀行に相談しても,「既に保証会社にローンが移っている」といわれ,自宅を手放さなくてはならなくなるとの説明をされてしましました。
解決への流れ
保証会社・銀行との協議を持った上で,裁判所へ住宅資金特別条項付き小規模個人再生の申立てを行いました。その結果,住宅ローンは銀行へ戻り(「巻き戻し」と言います),これまでとおり住宅ローンを支払っていくことを認めてもらい,自宅を手放すことなく生活することができました。
住宅資金特別条項付き小規模個人再生手続は,住宅ローンはこれまでとおり支払い続ける一方で,住宅ローン以外の借金を減縮して支払っていくという債務整理手続です。基本的に自宅を手放すことになる破産手続とは異なり,住宅資金特別条項付き小規模個人再生手続は,自宅を手放さなくてよいので,住宅ローンを抱えている方におすすめの債務整理手続です。もっとも,住宅ローンを滞納し,保証会社が代位弁済してしまった場合には,代位弁済の日から6か月以内に申立てを行わなくてはならないなどの要件もあるため,早期に弁護士に相談することをおすすめします。