この事例の依頼主
60代 男性
相談前の状況
相談者の父が亡くなり、相続が発生した。財産調査をしてみると、父だけでなく祖父母と伯父の遺産分割も未了となっていることが判明した。
解決への流れ
祖父母と伯父の財産の全容が不明であったため、まずは、名寄帳の取得・親族への聴取調査・調査嘱託、文書送付嘱託の申立て・弁護士会照会などの調査を行い、遺産の範囲を確定させた。その後、3つの調停を申し立てて、他の相続人と遺産をどのように分配するか協議し、無事に遺産分割を完了することができた。
亡くなってしばらく経つ先代の遺産分割が放置されていて、近い親族の相続発生時に過去の遺産分割未了が発覚するケースはよくあります。遺産分割が放置されたままですと、次世代に相続の問題を残すことになってしまいますし、また、相続人の数が増えたり、過去の財産調査が難しくなるなどして、相続問題がより複雑なるおそれがあります。さらに、場合によっては、銀行口座が休眠口座となってしまい、多額の相続財産を失うことにもなりかねません。上記リスクを回避するために、遺産分割は積み残しのないよう一挙に解決するようにしましょう。