この事例の依頼主
50代 男性
相談前の状況
平成20年頃から欧州や中国から,安価な商品が国内で流通するようになり,割高であった国産商品は次第に販売先が減少するようになりました。さらに追い打ちをかけるかのように,製品に対する品質の高度化が求められるようになり,これに付随して経費も増加してしまいました。しかし,その経費増加分を価格に転嫁することなど許されるわけもなく,利益は減少する一途をたどりました。利益が減少し続けたことで,次第に会社を運営していくための資金にも困窮するようになり,金融機関からの借入れを繰り返すようになりました。借入れを繰り返すうちに,金融機関への返済が経営の足かせとなりました。経営のスリム化を行うために,人員整理等の経費削減を行いましたが,最終的に資金繰りがショートしてしまい,経営が立ち行かなくなってしまったため,相談させていただきました。
解決への流れ
弁護士に会社と自身の破産手続きを依頼したところ,数億円もあった借入金の返済義務を免除してもらうことができました。自身はすぐに同業者の会社で再就職することができ,そこで得た給与も残すことができました。また,自身名義のわずかな預金や生命保険や自動車といった資産も,破産手続きをするとすべてなくなってしまうと思っていたものが,結果的にはすべて残すことができました。破産手続きをすることで,人生の再スタートを切ることができました。
この度は,弊事務所にご依頼いただきまして,誠にありがとうございました。破産の手続きをすると,すべてを失ってしまうのではないかとご心配される方が多くいらっしゃいます。しかし,決してそのようなことはありません。一定の現預金や保険や自動車等の資産であれば,破産手続きをしたとしてもお手元に残すことが可能です。ですので,もう返済を続けることが難しいと感じられましたら,迷わず弁護士にご相談いただくのが一番だと思います。今回はご依頼いただきましてありがとうございました。