この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
公正証書遺言がありましたが、その作成当時、遺言者の判断力に問題があった事案です。相談者の方は何件か弁護士事務所をあたりましたが、公正証書遺言は無効になることは滅多にないと断られていました。
解決への流れ
遺言の有効無効についての判断基準には多くの見解や判例があります。主要な検討基準も明文には無いですが判例や学術論文上の視点がありますので、それにそって医師のカルテや行政機関の障碍者認定の資料、介護施設の資料などから主張。遺言は無効になり、その後遺産分割で、相続分を確保できました。
公正証書遺言でも無効になった事例は、実はそれなりにあります。判例を精査すれば、本件でも問題点は十分に証明できた事例でした。一般論として、公正証書遺言が無効になりにくいのは、確かにそうです。しかし、それに惑わされず、個別の事案に沿って、根拠を一つずつ確認することが大切です。