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リクルート子会社のフランス人従業員「理由ない停職処分、退職強要を受けた」と提訴
2017年12月20日 18時08分

リクルートホールディングス子会社のフランス人従業員の男性(20代)が12月20日、正当な理由なく停職・降格処分を受けたほか、くりかえし退職強要を受けて、心身に不調をきたしたとして、会社と上司を相手取り、損害賠償などを求める訴訟を東京地裁に起こした。

リクルートホールディングス子会社のフランス人従業員の男性(20代)が12月20日、正当な理由なく停職・降格処分を受けたほか、くりかえし退職強要を受けて、心身に不調をきたしたとして、会社と上司を相手取り、損害賠償などを求める訴訟を東京地裁に起こした。

●フランス人男性「毎日悪夢を見る」

訴状などによると、男性は2015年12月、リクルート子会社の人材会社に入社した。2017年8月、担当していた企業からクレームがあったとして、1週間の停職処分を受けて、さらに同年9月に降格された。また、直属の外国人上司から連日にわたって、しつような退職強要を受けたとしている。

その上司からは、次のような発言があったという。「解雇するまで警告書を発行しつづけるからな、簡単なことだよ」「私たちがしたいときにあなたを解雇できる」「あなたは歓迎されていない場所にいつづけたいのだろう」「あなたのための場所はない」「わたしは結局、あなたを解雇するのだから」

男性は今年9月11日以降、心身に不調をきたして、現在も出社できていない。男性によると、「毎日悪夢を見る」そうで、不安を和らげる薬を服用しているという。会社側と和解に向けた協議をおこなってきたが、男性の席やパソコンが撤去されていることなどから、今回の提訴に至った。

●「言語の壁によって泣き寝入りするケースが多い」

この日の提訴後、男性と代理人らが東京・霞が関の厚生労働記者クラブで会見を開いた。男性は「(親会社の)リクルートは大きな会社なので、労働者は守られていると思っていました。マネージャーからハラスメントを受けました。私だけでなく、同じようなことがたくさんおこなわれています」と話した。

代理人をつとめる板倉由実弁護士によると、男性の会社はバイリンガル人材を紹介する企業で、従業員は外国人が半数以上。社内公用語も英語で、クライアントも外資系という。板倉弁護士は「日本法をまったく知らずに、非常に乱暴な解雇、退職強要がおこなわれている。外国人労働者は増えているが、言語の壁によって泣き寝入りするケースが多いのではないか」と述べた。

会社側は弁護士ドットコムニュースの取材に「こちらに情報が入っていないので、回答できない」とコメントした。

(弁護士ドットコムニュース)

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